本研究では、QTL解析法を用いて、レタスの抽台性に関係するQTLを明らにする。また、検出されたQTLに強く連鎖するマーカーを見出すことで、晩抽性レタスの選抜に有用なマーカー開発を目指す。具体的には、① 抽台性の異なる2品種のレタス属の植物を交配して組換え近交系集団を育成する。② 公開されているレタスのマーカー情報が限られているため、次世代シークェンス技術を用いて、RAD(Restriction site associated DNA markers)マーカーの開発を試みる。③ F4集団の各系統の若い葉から抽出したDNAを用い、HRM(High resolution melting) 解析によりRADマーカーの多型解析後、高密度連鎖地図を作成する。④ F5集団を東京大学の圃場で夏に栽培し、抽だい時期について形質評価を行なう。具体的には、外から頂花房が確認された日、開花日、茎長、葉数を記録する。⑤ 遺伝子型情報および形質評価の結果をあわせてQTL解析を行い、抽だい時期のQTLを明らかにする。⑥ 抽だい性のQTLと強く連鎖するマーカーを晩抽性マーカーとして開発し、RADマーカー配列情報を基にその原因遺伝子を探索する。
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