本研究の目的は、都市の鳥類多様性にとって、神社と寺がそれぞれどのような役割を持っているかを明らかにすることである。神社と寺は、それぞれ異なる思想のもとに作られているので、環境も異なり、それによって鳥類にとっても異なる影響があると考えられる。野外調査により、寺と神社、ひとつひとつに生息している種数はあまり変わりがなかった。しかし、ある都市における、寺、神社それぞれの総種数は神社の方が大きい傾向があった。神社も寺も都市の生物多様性に大きな影響を与えているが、それぞれ、異なる役割があることが示唆された。
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