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2012 年度 実績報告書

OsPti1aを介した病害抵抗性の制御における細胞膜複合体の機能と役割の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23780047
研究機関独立行政法人農業生物資源研究所

研究代表者

高橋 章  独立行政法人農業生物資源研究所, その他部局等, 研究員 (20414914)

キーワード植物病理学 / イネ / 病害抵抗性
研究概要

植物の病害虫に対する潜在的な抵抗性システムの制御機構を明らかにするため、イネを材料に病害抵抗性シグナル伝達に関与する因子について遺伝解析を進めている。これまでの解析から得られたOsPti1aは、病害抵抗性シグナルを負に制御する因子であり、細胞膜上で複合体を形成することがその機能に必須である(未発表データ)。そこで、OsPti1aの機能および役割について明らかにするため、OsPti1aを含む膜複合体の特性およびその構成因子について解析を進めた。
OsPti1a複合体の構成因子の単離を目指し、OsPti1a特異的抗体を用いた免疫沈降実験によりOsPti1aと共沈殿する因子として、細胞膜型プロトンポンプをコードするOsa遺伝子ファミリーを同定した。Osa遺伝子の欠損変異体を用いた解析から、細胞膜型プロトンポンプがエリシター応答における初期反応に関与している可能性が強く示唆された。一方、Osa遺伝子を過剰発現させたイネではイネいもち病菌に対する抵抗性の程度には差は見られなかった。OsPti1aとOsaの遺伝的相互作用を調べるため、OsPti1a欠損変異体にOsa遺伝子を過剰させた形質転換体を作成したところ、OsPti1a欠損変異体で見られる自発的な抵抗性反応の誘導に変化は見られなかった。細胞膜型プロトンポンプは、抵抗性応答だけでなく生命維持にも必須な機能を持つことが予想され、その活性の制御は転写だけではなく、リン酸化等による転写後制御が重要であることが推測される。そのため、過剰発現だけでは十分な機能の増強には到らない可能性も考えられる。そこで、機能欠損による影響を調べるため、ospti1a-osa二重変異体を作成した。現在F2種子が得られたため、両遺伝子の機能欠損が抵抗性反応に与える影響を解析予定である。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] イネにおける病害応答の発動はサリチル酸の蓄積に依存する2013

    • 著者名/発表者名
      高橋章, 瀬尾茂美, 廣近洋彦
    • 学会等名
      平成25年度日本植物病理学会大会
    • 発表場所
      岐阜大学
    • 年月日
      20130327-20130329
  • [学会発表] イネ病害抵抗性におけるサリチル酸の関与2013

    • 著者名/発表者名
      高橋章,瀬尾茂美,廣近洋彦
    • 学会等名
      第54回日本植物生理学会年会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2013-03-23
  • [学会発表] Genetic studies of signaling pathways for innate immunity of rice.2012

    • 著者名/発表者名
      高橋 章
    • 学会等名
      XV international Congress of Molecular Plant-Microbe interactions
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      20120729-20120802
    • 招待講演

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公開日: 2014-07-24  

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