バイオ電気化学的システムで、メタンと水素の生産を触媒するバイオカソードを、好熱性微生物を菌源として構築、性状と触媒機構を解析した。メタン生産を触媒するバイオカソードは既往研究中で最も高い電気化学的メタン生産速度を示し、電流-メタン変換効率は95%以上だった。同バイオカソードの電気化学的特性を解析したところ、電位に依存して異なる経路で反応が起こっている可能性が示唆された。水素生産を触媒するバイオカソードでは、電流-水素変換効率は約80%であり、希金属触媒に匹敵する触媒活性が示された。これらバイオカソード上の微生物叢解析から、多様な好熱性微生物が電気化学反応の触媒能を持っている可能性が示唆された。
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