研究課題
若手研究(B)
本研究では、養豚場の廃水処理プロセスで発生する固形廃棄物の堆肥化実験を行い、堆肥化プロセスにおける N2O 発生時期が硝酸や亜硝酸などの脱窒基質を生成するアンモニア酸化細菌の発生時期と連動することを明らかにした。また、堆積前の堆肥原料の高温前処理が、N2O 発生を低下させ、これが脱窒細菌の N2O 還元能によるものである可能性が示唆された。硝化、脱窒関連遺伝子の系統解析からは、アンモニア酸化細菌や脱窒細菌の群集構造が、堆肥化の進行に従って大きく変化していることが知られた。また、本研究において堆肥から単離された脱窒細菌株は、好気または微好気条件において脱窒を行う能力を有していた。これらの結果は、堆肥化プロセスにおける N2O 発生パターンに、堆肥中のアンモニア酸化細菌と脱窒細菌の群集構造や機能が大きく関与しており、これらを制御することが堆肥化プロセスにおける N2O 発生の削減に重要であると考えられる。
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Community structure and populationdynamics of ammonia oxidizers incomposting processes of ammonia-rich livestock waste
DOI:10.1016/j.syapm.2013.02.001.
土木学会論文集 G(環境)
巻: 67(7) ページ: 441-448