cGK の新たな基質として同定した DAPK2 および PCTK3 が関わる細胞内情報伝達経路の解明を目的として、以下の成果を得た。 1. cGK I によるリン酸化部位である Ser299の擬似リン酸化変異体 DAPK2 S299D は、野生型に比べて約 2 倍キナーゼ活性が上昇し、また、ヒト乳癌 MCF7 細胞において高いアポトーシス誘導効果を示した。 2. DAPK2 の結合因子として 14-3-3 を同定した。DAPK2 は C 末端 369 番目 Thr のリン酸化を介して 14-3-3 と結合し、14-3-3 によって活性が阻害された。 3. PCTK3 の活性化因子として cyclin A を同定した。 cyclin A は核で CDK2 と結合するのに対して、PCTK3 とは細胞質において結合した。
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