樹状細胞は、宿主免疫システムにおいて、T細胞分化の方向性を担う重要な免疫担当細胞である。しかしながら、食品成分が上皮細胞を介して樹状細胞にどのような影響を及ぼすのか、依然として明らかになっていない。本研究では、in vitro 培養系を構築し、炎症抑制能を有する食品成分の探索と、腸管上皮細胞を介した機序を明らかにすることを目的とした。マウス骨髄由来樹状細胞(BMDC)と腸上皮由来細胞株Caco-2細胞を共培養し、LPSを添加することによって炎症を誘導する実験系を確立した。本実験系において、シイタケ由来β-グルカンであるレンチナンに抗炎症作用が認められた。さらに、レンチナンについてin vivo における効果およびin vitroにおける作用機序の検討を行った。
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