低加圧二酸化炭素マイクロ・ナノバブル(MNB-CO2)の芽胞失活効果はほとんど認められなかったが、芽胞をMNB-CO2処理後に加熱処理を行うことで加熱処理のみよりもD値が短縮した。MNB-CO2によるビール酵母の殺菌は細胞膜等の損傷ではなく、細胞内に浸透したCO2による細胞内の酸性化もしくは細胞内基質の変性によることが示唆された。MNB-CO2によりろ過前のビール内の酵母を完全に殺菌可能であり、各ビールの香気成分量は未処理、MNB-CO2および加熱ビールで大きな違いはなかったが、官能評価によりMNB-CO2ビールは未処理ビールに近く、加熱ビールよりも良い結果となった。
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