植食性昆虫の摂食による葉の防御レベルの変化やその範囲を測定するため、非破壊的な成分定量を近赤外分光法により試みた。コナラ、シラカシ、アラカシを対象とし、葉の吸光スペクトルを得、さらに防御物質(総フェノール)を定量し、PLS回帰を行った。得られた検量モデルから予測値の標準誤差が最少となるモデルを選択し、それぞれの種のベストモデルとした。コナラとアラカシおよび得られたモデルを用い、植食者による摂食実験を行った。同一シュート内および摂食刺激を受けたシュートより上部のシュートにおいて、防御物質が増える傾向が見られたが、モデル推定値の信頼区間が広く、再検討が必要である。
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