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2013 年度 実績報告書

無機材料結合性ペプチドを用いたCCA処理木材判別法の開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 23780180
研究機関東京農工大学

研究代表者

吉田 誠  東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (30447510)

キーワードCCA処理木材 / 無機材料結合性ペプチド
研究概要

平成14年に施行された建設リサイクル法により,建築資材である木材の再資源化が義務付けられたことにより,ヒ素などの有害化学物質を含むCCA保存剤処理された木材が大量に廃棄されることが問題となっている。その分別・回収を効率的に行う為に,解体現場におけるCCA処理木材の確実な判別方法の開発が期待されている。本研究では,ペプチド提示ファージシステムを用いて廃材中に存在するCCAに由来する無機化合物粒子を特異的に認識するペプチドを創出し,それを抗原とした抗原抗体反応によるCCA判別技術を開発可能ではないかと考え研究を実施した。
昨年度まで,CCA処理木材中に量的に多く含有することが期待されるという理由から,水酸化クロムを対象として,それに結合するペプチドの探索を行ってきたが,得られたペプチドは水溶性が低く,実際のCCA処理材の判別には使用できないことが明らかとなった。そこで,本年度は,CCA処理材自体をターゲットとして,そこに結合するペプチドの探索を行った。その際,木材細胞壁に非特異的に結合するペプチドが選抜されることを避ける為に,ペプチドライブラリーを一度,無処理材に結合させ,そこで結合しなかったペプチドに対して,CCAをベイトとしたスクリーニングを行った。その結果,CCA処理材に強く結合するペプチドを提示していると予想されるファージを4種得ることに成功した。そこで,それぞれのペプチドを合成したところ,そのうちの2種は十分な水溶解性を有していることが明らかとなった,そこでそれらを用いてCCA処理材に対する吸着試験を行った。コントロールとして無処理材を用いたところ,それらのうちの1種が無処理材と比較して,CCA処理材に極めて強く結合するペプチドであることが明らかとなった。本ペプチドは,実際にCCA処理に用いられてきた注入量1%程度の処理材でも十分に結合することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] クロム・銅・ヒ素(CCA)系保存剤で処理された木材に結合するペプチドの探索

    • 著者名/発表者名
      太田原 統,中澤 光,梅津 光央,吉田 誠
    • 学会等名
      日本農芸化学会2014年度大会
    • 発表場所
      明治大学生田キャンパス
  • [学会発表] 腐朽メカニズムの解明を目指した微生物学的基礎研究とその応用

    • 著者名/発表者名
      吉田 誠
    • 学会等名
      日本木材保存協会第30回年次大会
    • 発表場所
      メルパルク東京
    • 招待講演

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公開日: 2015-05-28  

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