廃棄物として問題視されている建築廃材中のクロム銅ヒ素系(CCA)木材保存剤処理木材を判別する手法を開発する為の基盤技術として,CCA結合性のペプチドを作出することを試みた。ペプチドの選抜にはペプチド提示ファージシステムを用いた。その結果,CCA処理したスギ木紛に高い結合性を有するペプチドを提示したファージが選抜された。このペプチドにFITCを付加したものを合成し,それを用いてCCA処理材への吸着試験を行ったところ,本ペプチドは未処理材への結合量と比べてCCA処理材への結合量が明らかに高く,実際に現場で使用される注入量である1%程度の注入量のCCA処理材でもよく吸着することが明らかとなった。
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