本研究では、日本とアイルランドの国際比較分析を通して、農村ツーリズムによる農村経済多角化の課題と方向性を解明した。我が国の農村ツーリズムには、地域資源の多面的機能の商品化、多様な地域産業構造の再編・創出といった農村経済多角化を通した地域経済活性化への貢献が期待されている。一方、アイルランドでは、EUの内発型農村地域開発ツールであるLEADERプログラムを1990年代より導入し、農村ツーリズムによる農村経済多角化事業に先進的に取り組んできた。本研究では、農村経済多角化に寄与する農村ツーリズムの需要拡大の条件について国際比較分析を行ない、農業・農村経済活性化の方向性を展望した。
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