インドネシアにおけるイネを含む種苗開発は、規模の経済から少数の企業に集中している。これに加え、種苗の品質を保証する種苗認証制度が導入された結果、公的機関により認証を得られる企業が限られるため、種苗産業全体として寡占化が進展する傾向にある。農家調査により、ある程度リスクを負う農家が、変動が大きいものの平均生産性の高いイネ品種を作付するとともに、生産性が高い農家ほど複数の品種を組み合わせていることが明らかとなった。すなわち複数の種苗を組み合わせることで、気候、病虫害や市場の変動といったリスクに対応していることが指摘できる。
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