| 研究課題/領域番号 |
23780240
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| 研究機関 | 関西学院大学 |
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研究代表者 |
栗田 匡相 関西学院大学, 経済学部, 講師 (60507896)
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| キーワード | ASEAN / Spatial Econometrics / Poverty reduction / Household survey / Thailand / Vietnam / Cambodia / Migration |
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| 研究概要 |
2012年度の研究実績概要としては、研究対象とする3つの国（タイ、ベトナム、カンボジア）に於いてそれぞれ成果があった。
まず、タイについては、本研究の1つの柱でもある空間計量経済分析を用いて貧困削減と空間自己相関の影響を分析した。この論考は、関西学院大学経済学部の紀要（『経済学論究』）に掲載された。また、本分析をより発展的に修正したSpatial Econometric Analysis of the Relationship Between Poverty Reduction and Migration in Thailandという論文を13th International Convention of the East Asian Economic Associationという国際カンファレンスで報告した。多数のコメントを得ることが出来、現在は論文のブラッシュアップに励んでいる。
次にベトナムについては、回帰分析を用いた不平等の要因分解分析を地域間格差を軸に議論した論考を関西学院大学経済学部の紀要（『経済学論究』）に掲載した。この論考も、技術的な面で改善を行い、海外のジャーナルに投稿できるよう準備をしている。
最後に、カンボジアはコンポントム州の4つの農村で、農村調査を行い、その調査データをもとに、「地理的脆弱性と生活水準格差：カンボジア・コンポントム州農村調査データによる貧困の脆弱性分析」という論文を、2012年度アジア政経学会の全国大会で報告した。この論考には多数のコメントが寄せられ、現在、論文の修正を行っている段階である。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
農村調査の実施という点では、ベトナム、カンボジアともに当初の計画よりも大幅に多い120～150世帯近いサンプルを収集することが出来た。また、研究成果の報告という点でも、多くの学会報告や論文執筆を行っている。論文執筆などは、主に最終年度（2014年度）に集中して行う予定であったが、既に3本近い論考を執筆しており、計画以上のスピードで研究が進んでいるといえよう。
タイ、ベトナム、カンボジアの県別パネルデータの構築もほぼ終わり（予定では2013年度に構築が終了する予定であった）、こうした現状から、当初の計画以上に研究は進展しているといえる。
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| 今後の研究の推進方策 |
今後の研究方針として、二点言及したい。1点目は、計画を前倒しする形で積極的に成果報告を行っていくということである。2013年度の後半には、海外学会での報告を数回予定し、さらにそれをジャーナル投稿していく。
二点目は、本研究の更なる発展のために、タイ、ベトナム、カンボジアといったアジア諸国だけではなく、他地域の途上国農村の現状を知るための調査を考えている。具体的には、アフリカのケニア、マダガスカルといった地域である。
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| 次年度の研究費の使用計画 |
概ね、調査旅費や物品費などに供される予定である。また、空間計量分析に必要となるソフトウェア（Arc GISやMatlab）の購入と、ノートPCの購入などを予定している。
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