• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

地域ブランド化における農商工連携関係構築についての複雑ネットワーク分析

研究課題

研究課題/領域番号 23780242
研究機関独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

研究代表者

大西 千絵  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター・作物開発・利用研究領域, 主任研究員 (60466638)

キーワードネットワーク分析 / 地域ブランド化 / 地域活性化
研究概要

本研究では、第一に、フランス・コロブリエール村の栗と栗加工品を用いた地域ブランド化に関する先進事例について動的な視点から分析し、地域ブランド化における農商工連携の構築過程を画期に分け、それぞれの段階のネットワークの構造を明らかにした。次に、ネットワークを構成する個々の主体に着目し、ネットワークの「ある段階」と「次の段階」を比較し、競争優位を発揮する要素を明らかにした。調査は、生産者、栗生産組合、村役場、村長、加工業者等のステークホルダーに対してヒアリングを行うとともに、村の訪問者を対象にアンケートを実施した。調査結果に関しては、ネットワークの質的な要素を明らかにするために、グールドらの「5つの仲介役割」に着目してネットワーク分析を行った。
分析の結果、(1)類似した考え方を持つ人・集団間の連携関係(村内)、(2)類似した取組みをしている人・集団間の連携関係(村外)、(3)異業種間の連携という3タイプの連携関係がみられた。その際、ファシリテーターが、キーパーソンとして重要な役割を果たしていた。栗と栗加工品の取組みが、意欲のある生産者らの協力関係をより強固にし、新規参入者は栗生産・栗加工の知識や技術を先進生産者から学ぶ機会を得ていた。以前は、知識や技術を個人的に村の老人に聞くしかなかった。栗生産・加工の知識・技術・情報が、より多くの人に伝播されるようになったことを明らかにした。
また、アンケート調査の分析から、栗と栗加工品を高く評価する人ほど、村を再訪する確率が高くなることを明らかにした。
そして、C村の事例とこれまでの日本国内での調査結果(成功事例、失敗事例)を比較した。その結果、農商工連携、地域ブランド化の失敗要因として、「仲介者の人選ミスもしくは仲介者がひとりだけである」「仲介役割が間違っている」可能性を指摘した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 地域ブランド化における社会ネットワーク-フランス・C村を事例として-

    • 著者名/発表者名
      大西千絵
    • 学会等名
      九州農業試験研究機関協議会発表会
    • 発表場所
      熊本県

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi