• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2012 年度 実績報告書

炎症性腸疾患病態発症におけるインターロイキン-19による新規免疫調節機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23780300
研究機関大阪府立大学

研究代表者

東 泰孝  大阪府立大学, 生命環境科学研究科(系), 准教授 (50298816)

キーワード炎症性腸疾患 / IL-19 / T細胞 / IL-4 / MPO
研究概要

平成24年度はインターロイキン(IL)-19遺伝子欠損マウス(KO)を用いてハプテンであるオキサゾロンを用いてT細胞を主体とするIBDモデルを作製し、炎症性腸疾患におけるIL-19の免疫学的役割について検討を行った。
野生型マウス(WT)およびIL-19KOに、腹部をバリカンにより毛剃りを行ったのち、4%オキサゾロン150 uLを塗布した(前感作)。前感作より7日後、マウスにカテーテルを肛門から4 cm挿入した後、3%オキサゾロン100 uL)を直腸投与した。投与後、体重を5日間測定した。投与3日後、遠位結腸を採材しHE染色により炎症の程度を観察した。また、遠位結腸中のMPO活性をELISAキットにより測定し、炎症の指標とした。さらに、リンパ節を採材したのち、T細胞の増殖培養を行い、上清中に産生されるIFNgおよびIL-4の量をELISAアッセイにより測定した。
投与5日後までの体重を比較検討したところ、IL-19KOはWTよりも体重減少の程度が弱くなることが明らかとなった。HE染色像の観察によっても、IL-19KOはWTよりも上皮細胞の欠損および炎症性細胞の浸潤など、炎症の明らかな軽減が認められた。また、好中球浸潤を示すMPO活性においても、IL-19KOではWTより明らかに低値を示した。さらに、T細胞から産生されるIL-4量はWTの方が高く、IL-19KOでは減少が認められた。
以上の結果より、オキサゾロン誘発性炎症性腸疾患モデルにおいて、IL-19遺伝子欠損に伴い炎症の軽減が起こることが明らかとなった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2013 2012

すべて 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [学会発表] The emerging role of interleukin-19 as inflammatory mediators in inflammatory bowel disease2013

    • 著者名/発表者名
      東 泰孝、竹内正吉
    • 学会等名
      第86回日本薬理学会年会
    • 発表場所
      福岡県福岡市
    • 年月日
      20130321-20130323
  • [学会発表] IL-19のTNBS誘発性炎症性腸疾患モデルにおける役割2012

    • 著者名/発表者名
      東 泰孝、松尾有希子、中嶋秀満、竹内正吉
    • 学会等名
      第49回日本消化器免疫学会総会
    • 発表場所
      鹿児島県鹿児島市
    • 年月日
      20120705-20120705
  • [図書] サイトカインのすべて  うち、「IL-19」の項目137-141ページ2012

    • 著者名/発表者名
      東 泰孝
    • 総ページ数
      861
    • 出版者
      科学評論社

URL: 

公開日: 2014-07-24  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi