研究概要 |
ゴルジ体膜に局在するロンボイドプロテアーゼ (ロンボイド)は、機能がほとんど分かっていない。本研究では分裂酵母を用いて機能解析及び基質同定を目的とした。単離した破壊株 (rob1Δ, rob2Δ)は様々な表現型を示した。 rob1Δは様々な薬剤に対する感受性や、ゴルジ体における液胞タンパク質の選別輸送、液胞融合、コロニー凝集性維持などに障害を示した。rob2Δ株においても特定の抗生剤に対する感受性が現れたことから、両破壊株はゴルジ体において異なる機能を有する事が分かってきた。基質をスクリーニングしている中で、rob1Δ株のみでゴルジ体膜結合型転写因子のゴルジ体膜から核への移行遅延が見られた。切断推定箇所に変異導入を行った結果、 P1 位に変異導入したものは切断されず、核移行出来ないことが分かった。さらに、作製した人工基質により、切断機構の詳細が明らかになろうとしている。
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