本研究では、研究代表者が開発したウラシル特異的蛍光反応を、ハイスループットな尿中ウラシル濃度の定量に応用し、簡便かつ迅速なDPD欠損症の診断法の開発研究を行った。その結果、希釈した尿検体に試薬を添加し加熱するのみで、多検体の尿中ウラシル濃度を数分以内に検査できる手法を確立した。この結果は、本手法が臨床現場におけるDPD欠損症の簡易検査に適用可能であることを示唆するものである。また、本研究で用いたウラシル蛍光反応の反応条件を変更することで、シトシンおよびオロト酸に特異的な蛍光反応をそれぞれ発見した。
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