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2011 年度 実施状況報告書

哺乳動物細胞核に局在化する長いノンコーディングRNAによる転写制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23790077
研究機関東京大学

研究代表者

秋光 信佳  東京大学, アイソトープ総合センター, 准教授 (40294962)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード転写 / ノンコーディングRNA / 非コードRNA / がん抑制遺伝子
研究概要

哺乳動物細胞の細胞核に局在する非常に長いノンコーディングRNA(非翻訳RNA、非翻訳RNAとも呼ぶ)であるMALAT1が、細胞運動促進遺伝子の転写制御を通じて、がん細胞の運動性を促進する結果を基盤に、本研究では、MALAT1による転写制御の分子機構解明を目指す。とくに、MALAT1ががん抑制遺伝子p53の発現を転写レベルで負に制御している点に着目して解析した。まず、転写のルシフェラーゼレポーターアッセイ系を利用して、p53遺伝子の転写プロモーター配列の中で、MALAT1による負の制御に応答する最小配列の同定を試みた。p53転写プロモーターの上流2000塩基対をルシフェラーゼ遺伝子の上流に連結したレポータープラスミドを肺がん細胞A549に遺伝子導入し、さらに、RNA干渉法でMALAT1をノックダウンすることによってプロモーター活性が変化するかを調べた。その結果、p53遺伝子上流2000塩基対中に、MALAT1によって負に転写制御される配列が含まれていること確認できた。次に、この2000塩基対のDNA配列を段階的に短くしてゆき、MALATによって負に制御される最小配列の同定を試みた。その結果、約40塩基対の配列がMALAT1による負の転写制御に十分な最小配列をコードすることを見出した。この40塩基対DNA配列をMALAT1 response elementと名づけた。TRANSFACソフトウエアを用いたバイオインフォマティック解析から、このMALAT1 response element中にコードさされる転写因子結合コンセンサス配列を調査した結果、複数の転写因子の結合コンセンサス配列が見出された。現在、予想された転写因子のうち、いづれがMALAT1による負の転写制御の標的になっているかを解析している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

予定通りのタイムスケジュールで研究が進行しており、想定外の問題等は生じていないため。

今後の研究の推進方策

当初計画に従って、研究遂行にまい進する。

次年度の研究費の使用計画

当初予定におおむねしたがって、効率的かつ計画的に研究費を使用する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Identification of cis- and trans-acting factors involved in the localization of MALAT-1 noncoding RNA to nuclear speckles.2012

    • 著者名/発表者名
      5.Miyagawa R
    • 雑誌名

      RNA

      巻: 18 ページ: 738-751

    • DOI

      10.1261/rna.028639.111

    • 査読あり
  • [備考]

    • URL

      http://www.ric.u-tokyo.ac.jp/akimitsu/

URL: 

公開日: 2013-07-10  

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