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2012 年度 実績報告書

小胞体ストレスを標的とした生活習慣病の新たな治療戦略

研究課題

研究課題/領域番号 23790088
研究機関広島大学

研究代表者

細井 徹  広島大学, 医歯薬保健学研究院, 講師 (40379889)

キーワードレプチン / 小胞体ストレス
研究概要

肥満は糖尿病、高血圧、高脂血症といった生活習慣病の主要な危険因子である。レプチンは、主に脂肪組織より循環血液中に分泌され、視床下部に作用し、摂食抑制、エネルギー代謝亢進作用により抗肥満作用を誘発する蛋白質である。近年、「レプチン抵抗性」が肥満の原因として注目されている。従って現在、レプチン抵抗性改善薬は、肥満及や生活習慣病の治療に有効であると考えられている。小胞体ストレスは、不良品蛋白質の過剰蓄積によって生じるストレスである。私達は、小胞体ストレスがレプチン抵抗性の原因の一つである可能性を見いだしている。そこで今回、小胞体ストレスに着目し、レプチン抵抗性の原因とメカニズムを明らかにし、有効な薬物の探索を試みた。
現在までの検討の結果、フルルビプロフェンが、培養細胞レベルで小胞体ストレスを抑制することが明らかとなった。レプチンシグナルの下流では、JAK2-STAT3経路が活性化されるが、小胞体ストレスはその活性化を抑制させる。今回、フルルビプロフェンは、小胞体ストレスによるレプチン抵抗性を改善させることが示された。すなわち、小胞体ストレスによるレプチンシグナルの抑制(STAT3リン酸化抑制)がフルルビプロフェン処置によって改善されることが明らかになった。さらに、肥満モデルマウスを用いた検討の結果、フルルビプロフェンは、レプチンによる抗肥満効果を増強させることが示された。従って、フルルビプロフェンは、レプチン抵抗性改善効果を有していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Inhibition of casein kinase 2 modulates XBP1-GRP78 arm of unfolded protein responses in cultured glial cells.2012

    • 著者名/発表者名
      Hosoi T
    • 雑誌名

      Plos One

      巻: 7 ページ: e40144

    • DOI

      10.1371

    • 査読あり
  • [学会発表] レプチンシグナルに対するアデノシンの作用機構の解析2012

    • 著者名/発表者名
      清水薫
    • 学会等名
      第51回日本薬学会・日本薬剤師会・日本病院薬剤師会 中国四国支部学術大会
    • 発表場所
      松江市
    • 年月日
      20121110-20121111

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公開日: 2014-07-24  

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