Derlin1またはHRD1による疾患関連ABCトランスポーターの翻訳後発現調節

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23790188
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: 医療系薬学
• 研究機関: 熊本大学
• 研究代表者: 首藤 剛 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 講師 (80333524)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: ABC トランスポーター / 翻訳後調節 / ABCG5/8 / BCRP / N 型糖鎖

研究概要

本研究では, 疾患関連 ABC トランスポーターBCRP および ABCG5/ABCG8の翻訳後発現調節機構を明らかにすることを目的とした. その結果, Derlin-1 が, 野生型 BCRPの小胞体からゴルジ体への輸送経路を抑制し, 一方, 脱 N 型糖鎖型 BCRP を分解させる因子であることが明らかになった.さらに,HRD1 は,ABCG8 タンパク質の翻訳後 N 型糖鎖修飾を負に調節し,ABCG5/8 の発現を低下させる因子であることが明らかになった.

研究成果

• [雑誌論文] STT3B-Dependent Posttranslational N-Glycosylation as a Surveillance System for Secretory Protein. (2012)
  • 著者名/発表者名: Sato T, Sako Y, Sho M, Momohara M,Suico MA, Shuto T, Nishitoh H, OkiyonedaT, Kokame K, Kaneko M, Taura M, Miyata M,Chosa K,Koga T, Morino-Koga S, Wada I, KaiH
  • 雑誌名: Mol Cell. 巻: 47(1) ページ: 99-110
  • DOI: DOI:10.1016/j.molcel.2012.04.015
  • 査読あり
• [雑誌論文] Synergism Between Interleukin (IL)-17 and Toll-like Receptor 2 and 4 Signals to Induce IL-8 Expression in Cystic Fibrosis Airway Epithelial Cells. (2012)
  • 著者名/発表者名: Mizunoe S, Shuto T, Suzuki S, MatsumotoC, Watanabe K, Ueno-Shuto K, Suico MA,Onuki K, Gruenert DC, Kai H.
  • 雑誌名: J Pharmacol Sci. 巻: 118(4) ページ: 512-520
  • 査読あり
• [雑誌論文] Characterization of hepatic cellular uptake of α 1-acid glycoprotein (AGP), part 2: involvement of hemoglobin β-chain on plasma membranes in the uptake of human AGP by liver parenchymal cells. (2012)
  • 著者名/発表者名: Komori H, Nishi K, Uehara N, Watanabe H, Shuto T, Suenaga A, Maruyama T, Otagiri M
  • 雑誌名: J.Pharm. Sci. 巻: 101(4) ページ: 1607-1615
  • DOI: DOI:10.1002/jps.23015.
  • 査読あり
• [雑誌論文] α 1-acid glycoprotein up-regulates CD163 via TLR4/CD14 pathway:possible protection against hemolysis-induced oxidative stress. (2012)
  • 著者名/発表者名: Komori H, Watanabe H, Shuto T, Kodama A, Maeda H, Watanabe K, Kai H, Otagiri M,Maruyama T.
  • 雑誌名: J.Biol. Chem. 巻: 287(36) ページ: 30688-30700
  • DOI: DOI:10.1074/jbc.M112.353771.
  • 査読あり
• [雑誌論文] 新規ダニ誘発性掻痒自然発症モデルマウスの病態解析 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛
  • 雑誌名: 生化学 巻: 84(5) ページ: 241-355
  • 査読あり
• [雑誌論文] Posttranslational negative regulation ofglycosylated and non-glycosylated BCRPexpression by Derlin-1 (2011)
  • 著者名/発表者名: Sugiyama, T., T. Shuto, S. Suzuki, T.Sato, T. Koga, M.A. Suico, H. Kusuhara, Y.Sugiyama, D.M. Cyr, and H. Kai
  • 雑誌名: Biochem Biophys Res Commun 巻: 404 ページ: 853-858
  • DOI: DOI:10.1016/j.bbrc.2010.12.074.
  • 査読あり
• [学会発表] (HRD1 ・RMA1 ユビキチンリガーゼファミリーによる E3 活性依存的・非依存的なヒトABCG5/ABCG8 蛋白質の負の制御) (2013)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 鈴木 伸悟, 佐藤 卓史,金子 雅幸, 高田 龍平, スイコ メリー アン, 鈴木 洋史, 甲斐 広文
  • 学会等名: 日本薬学会第133 年会
  • 発表場所: パシフィコ横浜(横浜)
  • 年月日: 20130327-30
• [学会発表] セリンプロテアーゼ阻害剤は、粘液貯留と肺気腫を呈する B-ENaC過剰発現マウスの肺病態を改善する (2013)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 松本 千鶴, 坂口 由起,亀井 竣輔, 小野 智美, スイコ メリーアン, 甲斐 広文
  • 学会等名: 第86回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20130321-23
• [学会発表] ENaC 過剰発現気道上皮細胞における亜鉛トランスポーターZIP2 の新規スプライシングアイソフォーム発現上昇 (2013)
  • 著者名/発表者名: 亀井 竣輔,首藤 剛,松本 千鶴,坂口 由起, 野原 寛文, スイコ メリーアン,甲斐 広文
  • 学会等名: 第86回日本薬理学会年会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20130321-23
• [学会発表] HRD1 ・RMA1 ユビキチンリガーゼファミリーによる E3 活性依存的・非依存的なヒトABCG5/ABCG8 蛋白質の負の制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 鈴木 伸悟, 佐藤 卓史,金子 雅幸, 高田 龍平, メリーアン スイコ, 鈴木 洋史, 甲斐 広文
  • 学会等名: 第85回日本生化学会大会
  • 発表場所: 福岡国際会議場(福岡)
  • 年月日: 20121214-16
• [学会発表] SLRP family 蛋白質 tsukushi による LPSシグナル抑制作用 (2012)
  • 著者名/発表者名: 渡邉 健司、首藤 剛 、沖田 剛、小貫 耕平、スイコ メリーアン、太田 訓正、甲斐 広文
  • 学会等名: 第29回日本薬学会九州支部大会
  • 発表場所: 熊本大学(熊本)
  • 年月日: 20121208-09
• [学会発表] 感染時の自然免疫受容体 TLR2の発現・機能調節とその炎症応答に関する研究 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛
  • 学会等名: 第29回日本薬学会九州支部大会
  • 発表場所: 熊本大学(熊本)
  • 年月日: 20121208-09
• [学会発表] 粘液貯留を呈する閉塞性肺疾患モデルマウスの創出とその薬効評価 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 甲斐 広文
  • 学会等名: 生体機能と創薬シンポジウム2012
  • 発表場所: 神戸大学(神戸)
  • 年月日: 20120831-31
• [学会発表] 粘液貯留を呈する閉塞性肺疾患モデルマウスの創出とその肺病態へのヘリンプロテアーゼ阻害剤の効果 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 松本 千鶴, 坂口 由起,亀井 竣輔, 小野 智美, Mary Ann Suico,甲斐 広文
  • 学会等名: 第65回日薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本大学, (熊本)
  • 年月日: 2012-11-23
• [学会発表] 閉塞性肺疾患モデルマウス肺組織およびヒト気道上皮細胞のマイクロアレイ解析と亜鉛トランスポーターZIP2 の新規スプライシングアイソフォームの発現について (2012)
  • 著者名/発表者名: 亀井 竣輔, 首藤 剛, 松本 千鶴, 坂口 由起,野原 寛文,Mary Ann Suico,甲斐 広文
  • 学会等名: 第65回日本薬理学会西南部会
  • 発表場所: 熊本大学, (熊本)
  • 年月日: 2012-11-23
• [学会発表] HRD1・RMA1 ユビキチンリガーゼファミリーによる E3 活性依存的・非依存的なヒト ABCG5/ABCG8 蛋白質の負の制御 (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛, 鈴木 伸悟, 金子 雅幸,佐藤 卓史, 高田 龍平, Mary Ann Suico,鈴木 洋史, 甲斐 広文
  • 学会等名: 第6回トランスポーター研究会九州部会 JTRAQ2012
  • 発表場所: 福岡医師会会館(福岡)
  • 年月日: 2012-09-01
• [学会発表] 上皮型ナトリウムチャンネル(ENaC)の意義と役割 気道上皮特異的ENaC過剰発現マウスの解析- (2012)
  • 著者名/発表者名: 首藤 剛
  • 学会等名: KidneyInternatioal Conference
  • 発表場所: 熊本大学(熊本)
  • 年月日: 2012-05-29
• [備考]
  • URL: http://molmed730.org/