今後の研究の推進方策 |
ヒト胎児腎由来のHEK293細胞を用い、MDR1 mRNAの3'-UTR配列を導入したレポータープラスミド(50 ng)と、miRNA前駆体(10, 30, 50 nM)またはVehicle(Control)をHEK293細胞にコトランスフェクションし、luciferase assayによりmiRNAのMDR1 3'-UTRに対する作用の評価を行う。さらに、miRNA阻害剤(アンチセンスRNA)を培養ヒト腸上皮細胞Caco-2細胞に導入後、P-gp/MDR1の発現量をWestern Blot法及びRT-PCR法によって確認し、輸送活性をP-gpの基質薬物であるRhodamine123(Rho123)の細胞内蓄積量により評価する。酸化ストレスがmiRNAを介したP-gpの発現・機能に及ぼす影響を解析するため、Caco-2細胞に酸化ストレス発生物質である過酸化水素(0, 10, 50, 100, 200 µM) を24時間曝露後、各細胞を回収し、miRNA マイクロアレイ(miRXplore マイクロアレイキット、Miltenyi Biotec 社)により、酸化ストレスにより発現が変動したmiRNA を特定し、in vivoのマイクロアレイの結果と比較検討する。さらに、P-gp/MDR1の発現量をWestern Blot法及びRT-PCR法によって確認し、輸送活性をP-gpの基質薬物であるRho123の細胞内蓄積量により評価する。
|