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2011 年度 実施状況報告書

胎児性上皮組織『総排泄腔』に着目した泌尿生殖系平滑筋成分の発生研究

研究課題

研究課題/領域番号 23790228
研究機関愛媛大学

研究代表者

原口 竜摩  愛媛大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00423690)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2013-03-31
キーワード泌尿生殖器 / 平滑筋 / 組織系譜解析
研究概要

泌尿生殖系臓器に内包される平滑筋組織は、高齢化社会で問題となる排尿障害、生殖不全の発症に関与することが想定される。これまでに、その領域での平滑筋の組織発生様式やそれに関与する分子作用機序についての研究が盛んに行なわれてきたが、現在、泌尿生殖系平滑筋成分の発生研究は、初期胚子形成期にまで発生段階をさかのぼり、それらの発生基盤を明らかにしようという新たな局面を迎えつつある。申請者は、初期胚子の総排泄腔と呼ばれる胎児性上皮組織が、主要な泌尿生殖器系の器官形成に必須であることを報告してきた。本研究では、さらにそれを一歩推し進め、遺伝子改変動物を用いたin vivo細胞系譜追跡実験を軸とする解析手法により、胎児形成初期の総排泄腔の影響下において泌尿生殖系平滑筋成分が如何なる分子発生基盤のもとに構築されるのかを明らかにする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

本研究では、総排泄腔が存在する初期胚子形成にまで発生をさかのぼり、そこで行われるであろう泌尿生殖系平滑筋成分の発生に重要な基盤メカニズムを明らかにするため以下の目標を設定した。1)総排泄腔の影響下にある細胞群についての組織系譜追跡実験をおこない、総排泄腔近傍由来の細胞集団の 組織分布を経時的に観察しながら、それらと泌尿生殖系平滑筋成分の組織系譜との関係を調べる。2) 泌尿生殖系平滑筋成分ヘと分化する総排泄腔近傍由来の細胞集団についての時系列的な遺伝子発現解析を行なうことで、泌尿生殖系平滑筋成分の組織系譜に特有の分子作用機序を明らかにする。その結果、総排泄腔近傍由来の細胞集団は、泌尿生殖系平滑筋成分の前駆細胞を含むことが明らかとなった。また、その前駆細胞が平滑筋へと分化する際に、必須のシグナルとして、bmpシグナルがあることをつきとめた。

今後の研究の推進方策

予想以上に、研究は順調に進行しており、研究立案当初設定した目標はほぼ達成しつつある。現在、その研究成果を国際学術雑誌に投稿・リバイス中である。その際に、いくつかの問題点を指摘されており、基本的にはそれらの追試実験をメインを行なう予定としている。

次年度の研究費の使用計画

研究費の使用計画としては、当初の予定どうり、マウスの購入費用、遺伝子改変マウスを組織学的に評価するための抗体及びin situハイブリダイゼーション用試薬、研究成果発表のための旅費や英語論文校閲料、雑誌投稿料などを研究経費として計上している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2011

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 新規遺伝子改変マウスを用いた平滑筋組織の機能破綻に起因する腎尿路疾患 についての解析2011

    • 著者名/発表者名
      原口竜摩、松丸大輔、杉田敦郎、木藤克己、阿部康人、北澤理子、 山田源、北澤荘平
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 発表場所
      横浜
    • 年月日
      2011年4月28月

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公開日: 2013-07-10  

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