研究課題
若手研究(B)
シクロフィリンA(CypA)は、細胞質に存在するイムノフィリンファミリーのひとつであるが、炎症病態時には細胞外へ遊離される。この細胞外CypAの受容体がCD147であり、細胞外マトリックスメタロプロテアーゼ誘導因子として知られている。関節リウマチにおいてもCypAとCD147の発現上昇が報告されているが、病態の発症・進展におけるこれらの役割について、その詳細は不明である。我々は、関節リウマチのモデル動物であるコラーゲン誘導関節炎(CIA)マウスを使用し、パンヌスにおけるCypAとCD147の発現と局在の変動について検討を行った。CypAとCD147の発現は、対照群と比較してCIAマウスにおいて有意に増加していた。また発現増加したCD147はマクロファージに局在していることが明らかとなった。さらにCIAマウスより単離した滑膜繊維芽細胞の培養上清中においてCypAが検出され、CypAが増殖した滑膜繊維芽細胞から遊離されていることが判った。以上、関節リウマチ病態下で発現増加するCypAが細胞外に遊離し、マクロファージに発現増加するCD147を介してその浸潤・遊走を誘発する過程が、関節リウマチ病態の進展・悪化に寄与することが示唆された。
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