• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2013 年度 実績報告書

新規mTOR活性制御因子およびシグナル伝達因子のプロテオーム解析

研究課題

研究課題/領域番号 23790345
研究機関北里大学

研究代表者

佐藤 龍洋  北里大学, 薬学部, 助教 (70547893)

キーワードmTOR / rictor / Rheb / シグナル伝達
研究概要

研究課題最終年度である本年度は、これまでに同定した新規Rheb-mTOR関連タンパク質の解析を行った。
1. mTOR複合体2 (mTORC2) の構成因子であるRictorに結合するタンパク質として同定したfilamin Aについてさらなる検討を行い、mTORC2がfilamin AのS2152を直接リン酸化することを見出し、このリン酸化が接着斑の形成を促進することを明らかにした。2. mTOR活性化因子Rhebの結合タンパク質として同定したCADの生理的意義について検討した結果、RhebはmTOR非依存的にCADの酵素活性を活性化して、細胞内ピリミジンヌクレオチド量を増大させることを明らかにした。3. mTORC1ターゲット候補として新規同定した2種類のタンパク質のリン酸化について解析し、そのリン酸化部位を一部同定した。
研究期間を通して、以下の点について重要な成果が得られた。
1. これまであまり解析されていなかったmTORC2の新規ターゲットとしてfilamin Aを同定し、mTORC2がfilamin Aを介して接着斑形成を制御することを明らかにした。mTORC2はインスリン代謝やがん細胞の増殖、転移等に関与しており、新規シグナル伝達の発見はさまざまな疾患のメカニズムの解明に役立つと考えられる。2. Rheb-mTORC1経路によるタンパク質翻訳合成調節機構に加えてRheb-CAD経路によるヌクレオチド合成調節機構を明らかにした。Rheb-mTORC1は腎がんをはじめとする種々のがんで異常活性化しており、本研究で明らかにしたRheb-CAD機構は、Rhebが細胞をがん化する機構のひとつとして重要な役割を果たす可能性がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] mTORC2はfilamin Aを介して接着斑形成と細胞運動を制御する

    • 著者名/発表者名
      佐藤 龍洋
    • 学会等名
      第36回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド (兵庫県神戸市)
    • 招待講演
  • [学会発表] mTOR complex 2 phosphorylates filamin A to regulate cell migration

    • 著者名/発表者名
      佐藤 龍洋
    • 学会等名
      HUPO 12th Annual World Congress
    • 発表場所
      パシフィコ横浜 (神奈川県横浜市)

URL: 

公開日: 2015-05-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi