今後の研究の推進方策 |
β4インテグリン糖鎖の 1、相互作用分子への影響, 2、浸潤・転移への影響, 3、癌の増殖やアポトーシス耐性への影響について解析をおこなっていく。1についてはN型糖鎖の有無によるβ4インテグリン細胞内および細胞外における相互作用分子の変化とそれに伴うシグナルの変化について調べていく。2についてはN型糖鎖欠損あるいは野生型β4インテグリン発現ケラチノサイトを用いてin vitroではマトリゲルを用いた細胞浸潤アッセイを、in vivoでは免疫不全マウスの皮下に移植あるいは尾静脈注射後、その腫瘍形成能および浸潤・転移能を調べる。更に、形成された腫瘍の切片を細胞運動や細胞死、細胞増殖などに関連する分子(ラミニン332, PI3K, Akt, Src, caspase, Ki67など)やそのリン酸化特異的抗体を用いることで、糖鎖の変化によりどのような機能低下が起きたのかを判断する。3についてはN型糖鎖欠損あるいは野生型β4インテグリン発現ケラチノサイトの細胞増殖能や薬剤によるアポトーシス耐性への影響やそのメカニズムについて調べていく。
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