研究課題/領域番号 |
23790383
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研究機関 | 独立行政法人医薬基盤研究所 |
研究代表者 |
堀家 なな緒 独立行政法人医薬基盤研究所, 難病・疾患資源研究部, 研究員 (30589221)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 褐色脂肪組織 / SCIDマウス / アディポサイトカイン / インスリンシグナル / エネルギー代謝 |
研究概要 |
2011年7月4日から2012年3月31日まで出産育児のため研究を中断。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2011年7月4日から2012年3月31日まで出産育児のため研究を中断。
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今後の研究の推進方策 |
2011年7月4日から2012年3月31日まで出産育児のため研究を中断したため、残額が生じた。 移植していないSCIDマウスと、ヒト脂肪組織を移植したSCIDマウスの血液中のタンパク質を比較、マウス由来とヒト由来のタンパク質を区別し、ヒト脂肪組織由来の新規分泌因子のみを同定する。同時に、ヒト褐色脂肪組織、白色脂肪組織のDNAマイクロアレイ解析を行い、分泌シグナル配列をもつ因子を同定する。DNAマイクロアレイ解析の結果から有力なシグナル伝達分子を探索し、新規分泌因子の産生機序を追究する。これらの同定した新規分泌因子の全長cDNAをクローニングし、抗体を作成する。同定した新規分泌因子で、肝臓、筋肉、脂肪、脳などの他の臓器の代謝を制御する有効な機能を持つ因子をスクリーニングする。方法は以下である。(1)新規分泌因子の種々のバイオアッセイ-作成した新規分泌因子の抗体を用いて、病態モデル動物の既存薬物処理による血液中新規分泌因子の量的、変化を調べる。(2)レコンピナント新規分泌因子投与-同定した新規分泌因子にHis-tagを付加しバキュロウイルスを用いてSF9細胞に発現させる。発現させたHis-Tag付き分泌因子をニッケルカラムで精製、透析を行い、遺伝性肥満糖尿病モデルマウス、高脂肪食マウスに静注する。リコンビナント新規分泌因子を静注したマウスの体重、体温、摂食量、耐糖能、全身のエネルギー消費の亢進、インスリン抵抗性の改善、糖・脂質代謝機能の調節、AMPK活性化を介した肝糖新生の抑制効果、脂肪酸酸化増強作用等を検討する。(3)新規分泌因子強制発現によるマウスのエネルギー代謝調節の検討-アデノウイルスによる遺伝子導入を用いたマウス体内新規分泌因子の発現とその効果を検討する。(2)と同様にマウス全身のエネルギー代謝調節を検討する。(3)新規分泌因子ノックアウトマウスの作成と機能解析
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次年度の研究費の使用計画 |
まず、ヒト褐色脂肪組織、白色脂肪組織のDNAマイクロアレイ解析を行うためのDNAチップを購入する。新規の分泌因子の候補の発現をリアルタイムPCRで確認するための、試薬に費やす。 また、新規分泌因子のクローニング、抗体の作成、バキュロウイルス発現システムの構築、アデノウイルス作成など新規分泌因子の種々のバイオアッセイに用いる。 さらに、新規分泌因子の作用を検討するために用いる病態モデル動物(肥満モデルマウス、糖尿病モデルマウスなど)を購入する費用に用いる。上記の計画が順調に進めば、ノックアウトマウスの作成の準備に用いる。
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