研究概要 |
卵巣明細胞腺癌において酸化ストレスマーカー(COX2、iNOS、8-OHdG)の免疫染色を行った。COX2、iNOS、8-OHdGは淡明細胞を主体とする明細胞腺癌の62%、36%、55%で発現を認め、好酸性細胞を主体とする明細胞腺癌の77%、67%、77%で発現を認めた。類内膜腺癌ではCOX2 75%, iNOS65%, 8-OHdG 0%で、8-OHdGの発現のみに差を認めた。しかし細胞の淡明化を呈する類内膜腺癌では8-OHdG発現を66%の症例で認めた。以上の結果より、明細胞腺癌は類内膜腺癌に比較し、強い酸化ストレスにさらされていることが示唆され、8-OHdG発現は細胞の淡明化と関連していると考えられた。
|