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2012 年度 実績報告書

終末期腎癌の進行にかかわるゲノム異常の同定

研究課題

研究課題/領域番号 23790408
研究機関大分大学

研究代表者

井上 享  大分大学, 医学部, 医員 (90468009)

キーワード終末期腎癌 / CGHアレイ
研究概要

大分大学医学部付属病院および研究協力機関において手術により切除された終末期腎癌(RCC-ESRD)63症例を用いた。各組織型別にゲノムDNAを回収し、アレイCGH解析を行った。63症例の主要組織型についてのclusteringを施行したところ、RCC-ESRD63症例は大きく2つのsubgroupに分かれた。一群はCCRCCが主体、もう一群はPRCC, ACD-associated RCCやClear cell papillary RCCなどが混在していた。更にそれぞれのCluster毎にAveraged frequencyを作成すると、ゲノムプロファイルはそれぞれsporadic CCRCC, sporadic PRCCに類似していた。更に、2群間でACDKを背景に持つ割合や透析歴が有意に異なる事が分かった。透析期間毎に解析すると、透析歴10年以下と20年以上では明らかにゲノム異常が異なっていることから、透析期間によってRCC-ESRDのgenotypeは影響を受けることが分かった。組織学的にはPRCC, ACD-associated RCCやClear cell papillary RCCなどは異なるとされているが、これらの組織型はゲノムプロファイルからは類似していることが分かった。更に、RCC-ESRD患者の検体に存在するsimple cyst12例とatypical cyst7例において同様にアレイCGH解析を行ったところ、simple cystではゲノム異常は殆ど無いが、atypical cystではRCC-ESRDで認める7pq, 16pq, 20qを同様に認めた。従って、ゲノムプロファイルからみても、atypical cystはPRCCやACD-associated RCCの前癌病変である可能性が示された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2012

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Genomic profiling of renal cell carcinoma in patients with end-stage renal disease (終末期腎患者に生じた腎細胞癌のゲノムプロファイリング)2012

    • 著者名/発表者名
      井上享
    • 雑誌名

      Cancer Science

      巻: 103(3) ページ: 569-575

    • DOI

      10.1111/j.1349-7006.2011.02176.x. Epub 2012 Jan 20.

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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