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2013 年度 実績報告書

新規膵癌関連遺伝子ZIC2による細胞増殖メカニズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 23790424
研究機関愛知医科大学

研究代表者

稲熊 真悟  愛知医科大学, 医学部, 講師 (80410786)

キーワードヘッジホッグ / 膵臓癌 / ZIC2 / アポトーシス / 細胞増殖
研究概要

膵臓癌をはじめ、多くの悪性腫瘍においてヘッジホッグシグナル経路が腫瘍細胞の増殖や浸潤転移を制御しているとされている。
今回、我々は神経系の発生に不可欠であり、GLI1の核移行を促進するといわれているZinc-finger型転写因子ZIC2が、多くの膵癌細胞株や膵癌組織において高発現していることを新たに見出した。
そこで、膵臓癌細胞株におけるZIC2の標的遺伝子を網羅的に解析し、ZIC2独自の直接的標的遺伝子としてFGFR3とANXA8を新規に同定した。これら標的遺伝子の機能解析より、ZIC2はFGFR3依存的にERKのリン酸化を亢進させ、同時にANXA8の発現誘導を行うことで、膵臓癌細胞株のアポトーシス抑制や、細胞増殖活性の亢進を行っていることを明らかにした。
また、膵臓癌組織を用いてZIC2, FGFR3, ANXA8, Ki-67の発現を免疫組織学的に解析したところ、ZIC2およびその標的遺伝子群はlow PanINより弱い発現を示し、high PanIN以降、顕著な活性化を示すこと、さらにZIC2発現と転写標的の発現、Ki-67 labeling indexが有意な正の相関を示すことを見出した。
以上の結果より、ZIC2はFGFR3, ANXA8発現誘導を介して膵臓癌細胞の増殖を促進させ、膵発がんに寄与していると考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ヘッジホッグシグナル系転写因子ZIC2はFGFR3, ANXA8L2発現誘導を介して膵発癌を促進する2014

    • 著者名/発表者名
      稲熊真悟、笠井謙次、橋本光義、陸美穂、池田洋
    • 学会等名
      第103回 日本病理学会総会
    • 発表場所
      広島
    • 年月日
      20140424-20140426
  • [学会発表] ZIC2 is an indispensable transcription factor for the cell growth of pancreatic ductal adenocarcinoma.2014

    • 著者名/発表者名
      Shingo Inaguma, Kenji Kasai, Mitsuyoshi Hashimoto, Miho Riku, Hiroshi Ikeda.
    • 学会等名
      USCAP 2014, annual meeting.
    • 発表場所
      San Diego, CA.
    • 年月日
      20140301-20140307

URL: 

公開日: 2015-05-28  

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