研究概要 |
インフルエンザウィルス感染症における死亡原因として、インフルエンザウィルス感染に併発する二次性細菌性肺炎が大きな要因である。研究者は網羅的遺伝子解析にて、ウィルス防御に必須なサイトカインであるType I Interferon(IFN-I)やインフルエンザウィルスの刺激を受けた気道上皮細胞ならびにマクロファージは遺伝情報を抑制する酵素の一つであるSET domain, bifurcated 2 (SETDB2)が上昇することを見出した。その上昇はIFN-I依存性で、IFN-Iのレセプター欠損マウスでは、SETDB2の上昇は見られず、二次性細菌性肺炎モデルでは、野生型マウスと比較して有意な生存率の改善を認めた。以上からSETDB2を制御することにより二次性細菌性肺炎の予防につながる可能性が示唆された。
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