腸管寄生原虫の中で、赤痢アメーバは大腸、クリプトスポリジウムは小腸の腸管粘膜糖鎖を介して接着・感染する。これら原虫の糖鎖認識分子(レクチン)を組換え型タンパク質として大腸菌に発現させ、56種類の合成糖ペプチドとの親和性の違い研究することで感染の場の違いの原因を明らかにしようと考えた。 しかしながら、糖鎖認識能を有する赤痢アメーバレクチンを得ることが困難であったため、赤痢アメーバ細胞膜と人工糖タンパク質を用いた親和性測定系を構築した。この系を用いて今まで不明であった、マウス系統間における赤痢アメーバに対する感染感受性の違いの原因を明らかにすることができた。
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