研究課題
若手研究(B)
イヌやキツネに対する多包条虫用終宿主ワクチンの開発にはほとんど進展が無く、同じエキノコックス属の寄生虫である単包条虫用の終宿主ワクチン開発の研究が数例存在するのみである。本研究では、多包条虫用ワクチンの有力な候補となる糖タンパク質成分を見いだし、2年間の研究期間中、その候補抗原の性質を調べ、経口ワクチン候補としての適性を有していることを明らかにした。実際にイヌに粘膜免疫を実施し、実験的に感染させることで、感染防御効果の評価を行うと何も投与していないグループに比べ、免疫を施したグループは、およそ87%の寄生虫体数の減少を認めた。一方、粘膜アジュバントのみを免疫したグループにおいても、およそ49%の虫体数の減少を認め、今後どのようなメカニズムによって感染防御効果が誘導されているのかを検証する必要性が示唆された。
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