インフラマゾームによるRNAウイルス認識機構の解析

2012 年度 研究成果報告書

• 研究課題/領域番号: 23790506
• 研究種目: 若手研究(B)
• 配分区分: 基金
• 研究分野: ウイルス学
• 研究機関: 東京大学 (2012); 九州大学 (2011)
• 研究代表者: 一戸 猛志 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (10571820)
• 研究期間 (年度): 2011 – 2012
• キーワード: インフルエンザウイルス / 脳心筋炎ウイルス / 麻疹ウイルス / 自然免疫 / NLRP3 / inflammasome / caspase-1 / viroporin

研究概要

本研究では、脳心筋炎ウイルス(EMCV)が、その非構造2Bタンパク質でNLRP3インフラマゾームを活性化させて、炎症に関わるサイトカイン(IL-1beta)を誘導していることを明らかにした。これはこれまでに知られていたRNAウイルス認識機構とは異なる全く新しいウイルス認識機構である。また麻疹ウイルスの非構造Vタンパク質がNLRP3と相互作用してその活性化を抑制していることを明らかにした。

研究成果

• [雑誌論文] IL-1R signaling in dendritic cells replaces pattern-recognition receptors in promoting CD8(+) T cell response to influenza A virus. (2013)
  • 著者名/発表者名: Pang IK, Ichinohe T, Iwasaki A.
  • 雑誌名: Nat Immunol. 巻: 14(3) ページ: 246-53
  • DOI: doi:10.1038/ni.2514
• [雑誌論文] Encephalomyocarditis virus viroporin 2B activates NLRP3 inflammasome. (2012)
  • 著者名/発表者名: Ito M, Yanagi Y, Ichinohe T.
  • 雑誌名: PloS Pathog. 巻: 8(8) ページ: e1002857
  • DOI: doi:10.137/journal.ppat.1002857
• [雑誌論文] Measles virus V protein inhibits NLRP3 inflammasome-mediated interleukin-1b secretion. (2011)
  • 著者名/発表者名: Komune N, Ichinohe T, Ito M, Yanagi Y.
  • 雑誌名: J Virol. 巻: 85(24) ページ: 13019-26
  • DOI: doi:10.1128/JVI.05942-11
• [学会発表] ミトコンドリア膜電位依存的な NLRP3 inflammasome の活性化 (2013)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 感染症若手フォーラム
  • 発表場所: 北海道
  • 年月日: 2013-03-01
• [学会発表] ミトコンドリア膜電位依存的な NLRP3 inflammasome の活性化 (2013)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 2nd Negative Strand Virus-Japan Symposium、
  • 発表場所: 沖縄
  • 年月日: 2013-01-15
• [学会発表] ミトコンドリア膜電位依存的な NLRP3 inflammasome の活性化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 第35回日本分子生物学会年会(招待講演)、
  • 発表場所: 福岡
  • 年月日: 2012-12-13
• [学会発表] ミトコンドリア膜電位依存的な NLRP3 inflammasome の活性化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 第60回日本ウイルス学会
  • 発表場所: 大阪
  • 年月日: 2012-11-13
• [学会発表] 脳心筋炎ウイルスによる NLRP3inflammasome の活性化 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 第49回日本ウイルス学会九州支部総会
  • 発表場所: 沖縄
  • 年月日: 2012-08-24
• [学会発表] ウイルス感染における NLRP3inflammasome の役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 東京大学医科学研研究所学友会セミナー
  • 発表場所: 東京大学医科学研究所
  • 年月日: 2012-06-21
• [学会発表] NLRP3 inflammasome によるウイルス認識機構 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: 東京大学医科学研究所感染症国際研究センター第 1回若手シンポジウム
  • 発表場所: 東京
  • 年月日: 2012-03-13
• [学会発表] ウイルス感染による NLRP3inflammasome の役割 (2012)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: First NegativeStrand Virus-Japan Symposium
  • 発表場所: 長崎
  • 年月日: 2012-01-23
• [学会発表] Microbiota regulates immune defense against respiratory tract influenza A virus infection (2011)
  • 著者名/発表者名: 一戸猛志
  • 学会等名: The Korean Association of Immunologist
  • 発表場所: ソウル、韓国
  • 年月日: 2011-11-18
• [学会発表] 他、Recognition ofencephalomyocarditis virus by NLRP3inflammsome (2011)
  • 著者名/発表者名: Ito M, Ichinohe T
  • 学会等名: International Union ofMicrobiological Societiies.
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2011-09-13
• [学会発表] Measles virusV protein inhitibs NLRP3 inflammasome-mediated IL-1b secretion (2011)
  • 著者名/発表者名: Komune N, Ichinohe T
  • 学会等名: International Union of Microbiological Societiies.
  • 発表場所: 札幌
  • 年月日: 2011-09-13
• [学会発表] 脳心筋炎ウイルス感染による NLRP3 インフラマゾーム活性化メカニズムの解析 (2011)
  • 著者名/発表者名: 伊藤美菜子、一戸猛志
  • 学会等名: 第48回日本ウイルス学会九州支部総会
  • 発表場所: 北九州
  • 年月日: 2011-08-26
• [備考]
  • URL: http://www.ims.u-tokyo.ac.jp/ichinohe-lab/index.html