EV71は手足口病の原因ウイルスであり、稀に神経疾患を伴う。しかし適した動物モデルが確立されていないため神経病原性発症機構は明らかにされていない。そこでEV71神経病原性発症機構解明のためEV71の受容体であるヒトSCARB2を発現し、EV71に感受性を持つマウスの作出を目的とした。本研究期間にヒトSCARB2の発現分布がヒトと類似のトランスジェニックマウス(hSCARB2-Tgマウス)の作製し、EV71感染により神経症状を示し、ウイルスの主な増殖部は脳および脊髄であることを明らかにした。従って、hSCARB2-Tgマウスはヒトの症例と類似したEV71感染モデルであると考えられる。
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