本研究では、リンパ節のリモデリングによる抗体産生応答制御機構の解明を目指して解析を行い、以下の知見を得た。1)抗体産生細胞ニッチであるリンパ節髄質の間質ネットワーク構成分子は、T細胞領域におけるそれと酷似している、2)抗原非特異的B細胞によって誘導されるリンパ節髄質領域のリモデリングが、抗原特異的抗体産生応答を制御する、3)間質ネットワークを構成する主要な細胞である細網線維芽細胞(FRC)は、活性化によって数的変動を伴わずに入れ替わる、4)活性化FRCによって、抗体産生応答の重要な制御因子である濾胞ヘルパーT細胞をはじめ、ヘルパーT細胞応答の減衰が促進される。
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