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2012 年度 実施状況報告書

医療者の心を守る ―脳科学による研修医の疲労感の科学的検証―

研究課題

研究課題/領域番号 23790589
研究機関久留米大学

研究代表者

澁谷 郁彦  久留米大学, 医学部, 助教 (30412521)

キーワードストレス / コルチゾール
研究概要

研修医の疲労感および抑うつ感を脳科学的に検証することを目的に小児科に研修に来る研修医を対象に研究をすすめている。ストレスと相関がある唾液コルチゾール値、MHPG値の測定と質問紙の測定を①勤務中の平日、②当直日、③当直翌日(日曜、祝祭日は除く)と3日間行っている。唾液採取を起床時、起床後30分、起床後60分、9時、13時、17時でおこなっている。現在、研修医25名の検体採取、自己式質問紙の記載が終了している。自己式質問紙としては、「身体的障害」、「不安と不眠」、「社会的活動障害」、「重症うつ症状」を評価するGHQ28、職業性ストレス調査票である努力-報酬不均衡モデル、「外在的な努力」、「外在的な報酬」の尺度を測定するオーバーコミットメント、短縮版Profile of Mood statusの記載を行った。質問紙の中で、短縮版Profile of Mood statusは「活気」、「疲労」、「混乱」の4つの尺度から気分や感情の状態を評価している。その中で短縮版Profile of Mood statusの解析結果では、「疲労」にてT得点の平均にて有意な差を認めた。勤務中の平日(T得点平均46.04)と当直日(T得点平均47.61)では有意差はなく、勤務中の平日(T得点平均46.04)と当直翌日(T得点平均49.86)では有意差(p<0.05)がみられた。当直翌日勤務は「疲労」を高めており、質問紙からは負担が大きいことがわかった。現在、唾液コルチゾール値、MHPG値や他の質問紙は、測定や解析中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究の対象者の25名の採取が終了している。研修医の勤務が忙しいため、現在対象数が目標症例に5名足りていないが研究期間中には目標を達成できる予定である。また、現在唾液コルチゾール、MHPG値の測定中や他の質問紙との解析もすすんでおり、おおむね順調に研究は進展している。

今後の研究の推進方策

今後は、研修医25名のストレスと相関がある唾液コルチゾール値、MHPG値の検体測定と質問紙GHQ28、努力-報酬不均衡モデル、オーバーコミットメントの解析をすすめて行く。また、さらに目標症例の残り5名の研修医の唾液検体と質問紙の採取を行っていく予定である。研修医の平日勤務、当直日勤務に比べ、当直翌日の勤務の負担が大きい事や各々の勤務日での精神状態を質問紙を用いて脳科学的に検討していく方針である。

次年度の研究費の使用計画

研修医の疲労感および抑うつ感を脳科学的に検証するため、唾液コルチゾール、MHPG値の測定するための機器や消耗品や解析に必要な物品を購入予定である。また、研究成果を発表するために学会発表や論文投稿に必要な諸費用に研究費を使用する予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 唾液cortisol awakening response(CAR)による児童のストレス評価

    • 著者名/発表者名
      澁谷 郁彦
    • 学会等名
      小児科学会福岡地方会
    • 発表場所
      福岡大学

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公開日: 2014-07-24  

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