評価指標の設定と評価手順について、報道と医療関係者の認識について明らかにしつつ、報道の質向上に資する評価手法を確立した。評価者間の一致性と評価軸の妥当性検証を行い、基準と評価ツールを作成した。一致度はFleiss'Kappa統計量で評価したところ「弊害」「ヘッドラインの適切性」での一致が見られた。指標としての妥当性を担保するためには、記事選定や評価基準を明確にする必要があった。 本研究では新規薬剤や機器に関する記事を対象としたが、社会保障や東日本大震災後の健康報道など社会的影響の大きい報道のあり方を検討するガイドラインや評価結果の公開に向けた妥当性を高める検討をさらに行うことが必要と考えられた。
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