研究課題
担癌マウスに静脈内投与によりラット由来抗HMGB1抗体を投与したところアナフィラキシーを起こし死亡したため、SCIDマウス(免疫不全マウス)で抗体効果を観察したが抗腫瘍効果が見られず、投与方法は最初に設定したオスモティックポンプによる投与に決定した。しかしながら、この方法であるとオスモティックポンプからの投与量が少なく、抗腫瘍効果も弱かった。この為、投与方法を腫瘍内投与に変更してみたが、ラット由来の抗体を顕著な抗腫瘍効果が現れるまで投与するとやはりアナフィラキシーショックが起こった。以上の理由より、この問題を根本的に解決するにはマウス由来の抗HMGB1抗体を作製しなければならないと考え、マウスモノクローナル抗体作製に着手した。抗体作製には免疫を行うための抗原が大量に必要になる為、バキュロウイルス発現系を用いてHisタグ付きリコンビナントHMGB1を強制発現させた、さらにNi-NTAアガロースゲルを用いてアフィニティ精製を行い精製リコンビナントHMGB1を得た。この操作を抗体作製に必要となる量が取れるまで繰り返した。今後、この抗原を免疫しマウス由来のモノクローナル抗体を作製していく。
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Eur J Pharmacol
巻: 718 ページ: 305-313
10.1016/j.ejphar.2013.08.017