平成24年度は2株のompCD遺伝子変異株を用いて、OMPCDが増殖、細胞形態、抗菌薬感受性、および病原性に関わる機能を保有するか解析した。その結果、親株と比較して、変異株では増殖能の低下、菌体サイズの拡大および細胞壁厚の減少が認められた。さらに変異株は、ペニシリン系抗菌薬MICの低下、HEp-2細胞への付着性の低下、細胞表面の疎水性の上昇および血清感受性を示した。今回の結果から、Moraxella catarrhalis OMPCDは生理学的機能、抗菌薬耐性に関わる機能および病原性因子としての機能を有することが示唆された。
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