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2012 年度 実績報告書

個別化医療を目指した難治性循環器疾患である肺動脈性肺高血圧症の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 23790628
研究機関杏林大学

研究代表者

片岡 雅晴  杏林大学, 医学部, 助教 (20445208)

キーワード肺動脈性肺高血圧症 / BMPR2遺伝子 / MLPA法 / エキソン欠失
研究概要

(平成23年度分)
肺動脈性肺高血圧症ではBMPR2のエキソン欠失が報告されて以来、~10kbpsの部分欠失は優性遺伝し成人期に発症する疾患の原因として近年注目されている。我々は、肺動脈性肺高血圧症および関連疾患を含めて131名分の検体採取を実施し遺伝子解析を施行した。患者内訳は、特発性肺動脈性肺高血圧症患者41名、家族性肺動脈性肺高血圧症患者4名、膠原病に合併した2次性肺高血圧症が17名、慢性 肺血栓塞栓症が38名、アイゼンメンジャー症候群が2名、肺静脈閉塞症が2名、肺性心が2名、その他が20名である。
特発性または家族性肺動脈性肺高血圧症患者45名において、BMPR2遺伝子に関して、6名の特発性肺動脈性肺高血圧症患者および2名の家族性肺動脈性肺高血圧症患者の姉妹に6種類のpoint mutation変異と1種類のmissense変異を検出した。また、2名の家族性肺動脈性肺高血圧症患者の親子にエキソン1-3の欠失を、1名の特発性肺動脈性肺高血圧症患者にエキソン10の欠失を認めた。なお、エキソン1-3が欠失している親子については、Alu-Yが切断点であることが判明した。ENG遺伝子に関しては、1名にミスセンス変異を認めたものの、エキソン欠失は認めなかった。ALK-1遺伝子では変異、また欠失のいずれも検出されなかった。膠原病性肺高血圧症や慢性肺血栓塞栓症等の2次性肺高血圧症の患者にはBMPR2、ENG、ALK-1遺伝子の機能を大きく損なうと予想される変異、また欠失のいずれも検出されなかった。
(平成24年度分)
平成24年4月より米国に留学のため、自らの手による研究計画の継続は中断せざるを得なかった。また25年2月に至り、留学期間の延長が認められたので、本研究を廃止することとなった。そのため、本年度は平成23年度までの実績を論文として公表することに努めた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Alu-mediated nonallelic homologous and nonhomologous recombination in the BMPR2 gene in heritable pulmonary arterial hypertension.2013

    • 著者名/発表者名
      Masaharu Kataoka, Yuki Aimi, Ryoji Yanagisawa, Masae Ono, Akira Oka, Keiichi Fukuda, Hideaki Yoshino, Toru Satoh, Shinobu Gamou.
    • 雑誌名

      Genetics in Medicine

      巻: - ページ: -

    • DOI

      10.1038/gim.2013.41

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 肺動脈性肺高血圧症の遺伝解析の現状と問題点2013

    • 著者名/発表者名
      相見祐輝・片岡雅晴・水見彩子・佐藤徹・吉野秀朗・岡明・小野正恵・蒲生忍
    • 雑誌名

      杏林医学会雑誌

      巻: 44 ページ: -

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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