画像処理及び3D技術における近年の急速な進歩により、立体映像はテレビやゲームでも視聴することが可能である。しかし、立体映像視聴にともなう酔いや眼疲労についての報告がある。平衡機能が低下し、動揺病をきたす可能性がある。動揺病の原因は不明である。本研究では、重心動揺、胃電図、心電図、主観的評価を通じて、映像視聴時の生体への影響を調べた。安静時の胃電図と比較すると映像視聴開始後5分で有意差がみられた。重心動揺検査では、視聴開始後60分時において2D映像視聴時と3D映像視聴時の動揺量に差がみられた。以上より立体映像視聴は自律神経系に影響を及ぼし、その後、体平衡系でも影響がみられると考えられる。
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