研究課題/領域番号 |
23790676
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
坂 晋 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助手 (30399828)
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キーワード | 環境中毒 / 内分泌かく乱物質 / 次世代影響 / 難分解性 |
研究概要 |
本研究は平成23年度から25年度の3年間の間に、これまで申請者が実施し蓄積してきた「胎児期曝露による出生時への影響」に加え、「幼若期曝露による生殖時期への影響」ならびに「胎児期曝露による生殖時期への影響」をそれぞれ調べ、N-EtFOSEの胎児期・幼若期曝露による生殖系への影響を包括的に評価することが目的である。 平成24年度は、雄幼若期におけるN-EtFOSEによる生殖系への影響も明らかにするために、N-EtFOSE経口投与実験をコントロール群(0 mg/kg/day)、低濃度群(1 mg/kg/day)、高濃度群(10 mg/kg/day)の各条件で、3週齢のWistar-imamichiラット(各群それぞれ5匹ずつ)を対象に5週間実施した。その結果、高濃度群において、有意な体重減少や相対精巣重量の増加を明らかにするとともに、血清テストステロン値の有意な低下、ステロイド合成酵素関連遺伝子の発現量変化を認めた。 また、雌幼若期におけるN-EtFOSEによる生殖系への影響についても、N-EtFOSE経口投与実験を実施し、現在解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究は平成23年度から25年度の3年間の間に、これまで申請者が実施し蓄積してきた「胎児期曝露による出生時への影響」に加え、「幼若期曝露による生殖時期への影響」ならびに「胎児期曝露による生殖時期への影響」について、それぞれ調べ、N-EtFOSEの胎児期・幼若期曝露による生殖系への影響を包括的に評価することが目的である。平成24年度終了時点で、雌雄の幼若期曝露による生殖時期への影響について研究を進めている状況であり、「胎児期曝露による出生時への影響」について、現時点で実施に至っていない。そのため、当初研究計画に比べ、研究の達成度はやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度は、現在解析を行っている「雌の幼若期曝露による生殖時期への影響」を、すでに実施した雄の幼若期曝露による結果とともに「幼若期曝露による生殖時期への影響」として評価する。また、「胎児期曝露による生殖時期への影響」についても研究をすすめ、る有機フッ素化合物であるN-EtFOSEの胎児期・幼若期曝露影響の包括的評価に繋げる。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成25年度は、支払額として計画通りの額を請求し、当初の計画に沿って、成長や生殖系への影響を組織学的手法ならびに生化学的手法を用いて評価し、影響に関与する因子を分子生物学的手法によって探索する。
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