研究課題/領域番号 |
23790684
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小西 祥子 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70451771)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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キーワード | 再生産機能 / 老化 / バイオマーカー |
研究概要 |
6月に京都で開催された日本人口学会においては、2つの口頭発表を行った。バイオマーカーの利用の際の費用や注意点に加え、従来の人口学研究にバイオマーカーを利用して学際的研究を実施することの利点について発表した。社会学や経済学の専門家が主流である同学会において、生物学的視点からの研究はまだ少ないことから、発表は多くの研究者の関心を集めた。東京大学人類生態学教室の実験室において、再生産機能の老化のバイオマーカーである卵胞刺激ホルモン(FSH)を測定するアッセイを確立した。これは市販のELISAなどとは異なり、個別に購入した抗体類を用いるため安価に大量の試料を測定できるという利点があり、来年度以降に被験者の生体試料中のホルモン濃度を測定するのに使用する予定である。またこのFSHアッセイを開発した米国のワシントン大学生物人口学ラボから生体試料を取り寄せ、FSHを測定した。これによって、双方のラボにおけるFSHの測定値が比較可能となり、今後測定する日本人のFSHとアメリカ人のFSH濃度を比較することも可能となった。研究代表者が平成23年12月17日より産前休暇を取得することになったので、当初は今年度に予定していた被験者の募集は実施しなかった。平成25年1月に育児休業を終えて研究を再開する予定である。今年度は病院や大学などに、被験者の募集に協力してもらえるよう依頼したが、まだ正式な承諾を得られていない。今後も継続して被験者募集のフィールドを探す予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
平成23年6月の時点で、12月から研究代表者が産前休業を取得する見込みとなったため、今年度は被験者の募集を行わなかった。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年1月に育児休業を終えて研究を再開した際には、被験者の募集を開始する。またインヒビンBや抗ミュラー管ホルモンといったバイオマーカーの、実験室での測定系の確立を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
インヒビンBや抗ミュラー管ホルモンの測定に必要な抗体や試薬類の購入と、被験者募集にかかる広告費や被験者への謝金に研究費を使用する予定である。
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