研究課題
若手研究(B)
放射線被曝はがんリスクを高める要因であり,影響の定量的な評価は重要な課題である.広島原爆被爆者のがん死亡のリスク評価は,主に原子爆弾が炸裂時に放出された放射線による直接的な外部被曝の影響評価がほとんどであり,残留放射線や内部被曝など直接被曝以外の付加的な放射線曝露の影響は十分に評価されていない.間接被曝線量の推定は難しく,これまで被曝線量に基づく方法では評価できかった.本研究では,位置情報を活用し被爆時所在地毎にリスク評価する方法を開発した.データ解析の結果から,爆心から北西地域にリスクの偏りのある円形非対称な地理分布が確認され,黒い雨などの放射性降下物による内部被曝の可能性が示唆された.
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