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2011 年度 実施状況報告書

尿中バイオマーカーと循環器疾患リスクに関する疫学研究

研究課題

研究課題/領域番号 23790700
研究機関茨城県立医療大学

研究代表者

梅澤 光政  茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (00567498)

研究期間 (年度) 2011-04-28 – 2014-03-31
キーワード循環器疾患 / 尿 / リスクファクター
研究概要

平成23年度は、平成17年の調査をベースラインとした、スポット尿中Na、K、尿素窒素と循環器疾患リスクファクターの前向きコホート研究(研究1)とスポット尿中のC-ペプチド、Na、K、尿素窒素濃度と循環器疾患リスクファクターの横断研究(研究2)について、研究を進めた。研究1については、平成17年度に茨城県C市K地区において健康診査を受診した一般男女3,247人のうち、この時に高血圧を示さなかった1,915人について、平成20年度~平成22年度の健康診査の受診状況を調査した。1,915人中、1,109人がこの期間中に健康診査を再受診していた(追跡率58%)。さらに、ここから降圧薬の内服を開始していた61人を除いた1,048人について、平成17年度のスポット尿検査の成績と、その後の血圧値の変化量の関連を調べた。結果は、全対象者において、スポット尿中Na濃度が高いと追跡期間中の収縮期血圧値の上昇幅が大きくなることが示された。また、この関係は非肥満者でより強く、非肥満者ではスポット尿中Na濃度が高いと追跡期間中の収縮期・拡張期血圧値の両方の上昇幅が大きくなることが示された。この結果は第22回日本疫学会総会で発表し、論文としてまとめ、現在専門誌に投稿中である。研究2については、自治体の同意確認や研究に関する倫理委員会の審査が早期に終了したことから、茨城県C市K地区住民に対するスポット尿検査を本年度に施行した(平成23年11月、同12月、平成24年2月)。スポット尿検査の受診者数は1,961人であった。検査の受診率は99%であった。現在、平成24年2月の健康診査を受診した者のデータも含めたデータセットを作成中であり、これが完成次第分析を開始する予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の研究目的は、コホート内症例対照研究、前向きコホート研究、横断研究の手法を用いて、尿中に含まれる物質が循環器疾患のバイオマーカーとして有用であるかを検討するものである。本年度は、スポット尿を用いた前向きコホート研究、横断研究について研究を進めた。これは予定より早めになっている部分があるが、データセットの作成にかかる時間などを考えると、順調に進展している範囲内に収まるものと考えられる。

今後の研究の推進方策

スポット尿に含まれる物質が循環器疾患のバイオマーカーとして有用であるか、今後、横断調査、追跡調査の手法を用いて分析を進めていく。これと並行して、平成23年度にスポット尿検査を行えなかった健診の未受診者について、データの収集を進めていく予定である。これに加えて、本研究のフィールドとしている茨城県C市K地区が周辺地区と比べて、その尿中物質の構成に違いを有するかどうかについても、検討していく予定である。

次年度の研究費の使用計画

スポット尿検査の施行およびデータセットの作成を進めていく予定である。そのため、研究費の多くは尿検体の測定費用として使用する計画である。同時に、昨年度得たデータから随時分析を開始し、学会発表なども進めていく予定である。その旅費などにも研究費を充てる計画である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] スポット尿中ナトリウム濃度と血圧値変化量との関連

    • 著者名/発表者名
      梅澤光政、山岸良匡、野田博之、池田愛、村木功、江口依里、謝翠麗、崔仁哲、大平哲也、谷川武、磯博康
    • 学会等名
      第22回日本疫学会学術総会
    • 発表場所
      学術総合センター・一橋記念講堂(東京)
    • 年月日
      平成24年1月27日

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公開日: 2013-07-10  

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