研究課題/領域番号 |
23790700
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研究機関 | 茨城県立医療大学 |
研究代表者 |
梅澤 光政 茨城県立医療大学, 保健医療学部, 助教 (00567498)
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キーワード | 疫学 / 尿 / 循環器疾患 |
研究概要 |
平成24年度は、前年に引き続き、平成17年の調査をベースラインとした、スポット尿中Na、K、尿素窒素と循環器疾患のリスクファクターの前向きコホート研究(研究1)とスポット尿中のC-ペプチド、Na、K、尿素窒素濃度と循環器疾患リスクファクターの横断研究を進めた(研究2)。また、平成24年度は茨城県C市の別の地区でスポット尿検査を、IRCS研究に含まれる秋田県I町でスポット尿検査・蓄尿検査を行い、地域によってスポット尿と蓄尿検査の関係が異なるか、内的妥当性を調査した(研究3) 研究1については、ベースライン時に高血圧を示さなかった1,915人の中から、平成23年度に新たに43人の追跡を行うことができた。その結果、追跡者数は1,152人、追跡率は60%となった。このうち、高血圧の治療を行っていない者について、前年度と同様にスポット尿中Na濃度と追跡期間中の血圧値の上昇について分析を行った。結果は、収縮期血圧値のみNa濃度と正の関連を示した。この結果は再度論文にまとめ直し、専門誌に投稿中である。 研究2については、スポット尿中C-ペプチドと糖尿病の関連について横断的な分析を行った。その結果、スポット尿中C-ペプチド値から推定されるC-ペプチドの1日排泄量が糖尿病患者群で非患者群より高いことが明らかとなった。この結果は第71回日本公衆衛生学会総会において発表した。 研究3については、平成24年の健康診断のデータセットの完成次第分析を開始する予定である。また、先行研究に比べ、平成24年にI町で蓄尿を実施した者が少ないため、平成25年度に再度蓄尿検査を実施し、データセットを大きくしてから再度検討する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、地域住民の尿を用いて、その中に含まれるバイオマーカーと循環器疾患のリスク因子の関連を検討している。 本年度は、スポット尿を用いた前向きコホート研究、横断研究について前年より引き続き研究を進めた。 また、地域によらずスポット尿検査が有効であるかについても検討し、前述の研究結果を一般化できるかについても分析を開始した。 このように、昨年度に引き続き、本年度も研究は順調に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
スポット尿に含まれる物質が循環器疾患のバイオマーカーとして有用であるか、今後も疫学的手法を用いて分析を進めていく。 それに関連して、平成25年度もこれまでに追跡調査を行えなかった者について、健康診断の受診勧奨を行い、データの収集を進めていく。 また、成果の一般化のために、スポット尿検査と蓄尿検査の関連をより深く分析していく予定である。
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次年度の研究費の使用計画 |
主として、これまでに収集したデータの分析、学会発表、論文化に研究費を使用する予定である。 また、少しでも追跡調査の対象者数を増加させるため、健康診断の受診勧奨などにも研究費を使用していく予定としている。
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