研究課題/領域番号 |
23790702
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研究機関 | 千葉県立保健医療大学 |
研究代表者 |
竹下 安希子 千葉県立保健医療大学, 健康科学部, 助教 (80387331)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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キーワード | 地域活動プログラム / 高齢者 / 作業療法 |
研究概要 |
本研究では,高齢者の閉じこもりの観点から高齢者の生活を構築する日常生活の活動に影響する認知機能を視野におき,高齢者の認知機能,生活活動,QOLとの関係,さらに認知機能に応じた生活活動,とくに趣味活動のプログラムを開発することを目的とした.研究目的に向けて平成23年度は以下の手続きで実施した.1.高齢者の認知機能,および日常生活の身体活動量,生活活動能力,健康感など,日常生活の活動に関する実態を調査.およびAllen認知機能検査(ACLS)の信頼性妥当性の検討.2.実態調査の結果から高齢者向け簡易クラフト作業活動プログラムの開発及び介入調査を実施. 1.について,方法は,都市型の集合住宅内で自治会の支援のもと研究調査の広報,説明会を実施し参加者を募った.結果23名(男12名,女11名) に研究調査参加の同意を得,調査の対象とした.年齢平均(74.22歳.SD 6.86).調査は,ACLS,MMSE,身体活動量(歩数等の1日平均),作業機能スコア,SF-36,外出状況についての内容を実施し、各調査項目の平均値を算出.さらに各々項目の関係についてSpearmanの順位相関係数を用い検討した.結果,各調査項目間の関係について,身体活動量(歩数等)と作業機能スコア,SF-36との間,作業機能スコアとSF-36との間において有意な相関関係が示された(p<0.05,p<0.001).ACLSとMMSEとの間,ACLS,MMSEと身体活動量,作業機能スコア,SF-36との間で相関関係は示されなかった.外出状況について,外出週1回以上20名,月1回以上3名であった.外出先はスーパー,散歩,スポーツクラブ,病院等であった. 2.について,実態調査で得られた結果から高齢者向け簡易クラフト作業活動プログラムを開発し,介入調査を実施した.現在,介入結果について分析中である.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的としている高齢者の認知機能に応じた趣味活動プログラムの開発に向けて,当初計画では,平成23年度において,1.高齢者の認知機能,および日常生活の身体活動量,生活活動能力,健康感など,日常生活の活動に関する実態を調査.およびAllen認知機能検査の信頼性妥当性の検討を実施する.平成23年度24年度において2.実態調査の結果から高齢者向け簡易クラフト作業活動プログラムの開発及び介入調査.の実施計画を立てた.1.については,計画通りに進行し介入調査へ向けて結果を見出すことができた.2.については,2年間計画としており,1年経過の現在,介入調査を終了し結果の分析中である.概ね計画通りに進行している.
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今後の研究の推進方策 |
平成24年度においては,平成23年度に実施した介入調査結果の分析終了後,該当する学術学会での発表もしくは学術雑誌へ学術論文として本研究の成果を公表する準備を進めていく予定である.分析結果に応じて,介入プログラムの再検討,引き続き介入調査を実施することも予定している.
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度の研究費の使用計画としては,平成23年度に実施した介入調査の結果分析の終了後,研究の成果を,該当する学会発表もしくは学術雑誌へ学術論文発表として公表するための手続きに必要な費用にあてる.介入プログラムの再検討,介入調査を実施する場合は,介入調査に必要な費用として使用する予定である.
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