研究課題/領域番号 |
23790710
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
平井 寛 岩手大学, 工学部, 准教授 (20387749)
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研究期間 (年度) |
2011-04-28 – 2016-03-31
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キーワード | サロン / 高齢者 / 操作変数法 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は「地域サロン事業」,「コミュニティバス事業」の2つの事業の効果評価を行うことであったが,これまでの分析で,コミュニティバスの新規バス停近隣において利用者の増加がみられなかったため,「地域サロン事業」の参加者データ,自記式調査データ,について,詳細な分析にむけたクリーニング,基礎的分析を中心に行った.目的変数をスポーツの会,趣味の会,ボランティアの会,町内会,老人会への新規参加とし,主たる説明変数をサロンへの参加・非参加,調整変数を年齢,運動器項目,主観的健康感としたロジスティック回帰分析により,サロン参加と地域の会への参加の関連を検討した.その結果,すべての会について,サロン非参加者に比べて参加者で新規の参加をしやすいという関連が示された.老人会ではオッズ比7.58(95%信頼区間4.42-12.9),ボランティアの会ではオッズ比6.07(95%信頼区間3.95-9.33)など高いオッズ比が示された.しかし,研究計画に記したように単純なロジスティック回帰では調査票で把握できていない未知の交絡因子を考慮できていない.例えば,調査票では把握しきれていない健康への意識の高い者がサロンに参加し,他の地域の会へも参加しているだけにすぎないのであれば,地域サロンの効果は限定的であるといえる.未知の交絡因子への対策として研究計画では操作変数法を用いた分析を挙げていたが,この分析が進んでおらず,次年度の課題として残されている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
操作変数法以外にも複数のモデルを用いた分析を行う必要があることがわかり,そのモデルの検討に時間がかかったため.
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今後の研究の推進方策 |
操作変数を用いたtreatment effect モデル,操作変数法ではないが内生性を考慮できるbivariate probitモデルによる分析を進める.
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次年度使用額が生じた理由 |
基礎的な分析の後,操作変数を用いた内生性を考慮した分析に時間を要したため,研究成果をまとめる時期が遅れ発表を行えなかった.このため成果発表のための予算を使うことができなかった.
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次年度使用額の使用計画 |
主に研究成果発表のための学会旅費,投稿料等に用いる.
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