研究課題
ENCODE projectにより明らかにされたDNase I hypersensitive site(DHS)やクロマチン修飾に着目し、赤白血病細胞K562を用いて、遺伝子周辺約54kbについて検索を行い、第1イントロンでエキソン1の下流5.8kb(+5.8kb site)及び遺伝子3’側でエキソン1の下流41.0kb(+41.0kb site)に転写活性化領域(エンハンサー)を見出した。+5.8kb siteは組織特異的転写因子GATA-1/2により赤血球系細胞特異的に働くことを示した。また、Bm型111名中110名において+5.8kb siteを含む約5.8kbの塩基が欠失していることを発見した(論文業績3)。一方、この約5.8kbの塩基欠失は通常型ABO型1005名にはなかった。さらに、約5.8kbの塩基欠失を持たないBm型においては、GATA認識配列に塩基置換があり、GATA-1/2の結合が消失し、+5.8kb site の活性が喪失することを見出した(論文業績1)。以上の結果から、Bm型は赤血球系細胞特異的エンハンサー活性低下に基づき、転写の低下、血液型抗原合成酵素の産生低下から赤血球表面上のB抗原の減少に至ると推測した。
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